情報、本を読んで、

寺井尚子来る!

7月23日、待ちに待ったジャズバイオリニストの寺井尚子が松本にやってきました!
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私は音楽などの興味はあまりありませんが、寺井尚子はユーミンと並んで特別な存在。

そのコンサートがキッセイ文化ホールであり、奥さんと聞きに行きました。
やはりリアルの圧倒的な迫力、寺井尚子の情熱的なバイオリン、酔いしれました。
熱演の中で2度もバイオリンの弦が切れるというハプニングもあり、最後はスタンディングオベーションで幕を閉じました。
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演奏曲は
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そして帰りには3枚のCDも
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ゆっくりと聞きほれるつもりです。





国立民族学博物館(千里万博公園)

6月25日、この日はいよいよ国立民族学博物館(みんぱく)です。
今日が2回目の訪問、千里中央駅からモノレールで万博記念公園駅へ、
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高速道路の跨線橋を渡って公園へ、太陽の塔
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この日も朝からじっとりと暑い! その中を10分ほどで民族学博物館到着
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館内
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2F中央ホールから左へ、その後時計回りで回りました。
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左のAブロックはオセアニアから始まります。
オセアニア⇒南北アメリカ⇒ヨーロッパ⇒アフリカ⇒西アジア⇒南アジア⇒東南アジア⇒中央、北アジア⇒中国⇒東アジア⇒朝鮮⇒アイヌ⇒日本の文化の順番です。
ここを一回りするだけで世界一周文化の旅ができます。

前回はオセアニアを見ただけでしたが、今回はじっくり見ましょう。
ミクロネシア、カロリン諸島のサタワル島から、6名の乗員によって3000kmの航海をして日本に来た遠洋航海用のカヌー。「チェチェメニ号」、1975年沖縄海洋博の企画として渡来したものです。シングルアウトリガー式カヌーです。
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全てが木材由来でできていて、釘やカスガイは用いていない。
帆も帆布ではなく、植物繊維を編んで作っている。
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六分儀もナビもない時代、遠洋航海をするために編み出された航海法
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マーシャル諸島の海図。


ニューギニアの捕人具
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捕人の様子
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中南米は私たちが現在食べているものの発祥地
トウモロコシは中米で栽培化
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ジャガイモはアンデス、右上は凍結乾燥されたジャガイモ
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と、詳しく見ていくときりがないし、興味が尽きない。
今回はザーッと紹介。

不鮮明でいけませんが、コロンブス以前の新旧両大陸主要作物と家畜
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ヨーロッパ、パンの多様性
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東南アジア、移民エスニックのインスタントラーメン
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奴隷貿易と使用されていた足かせ
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一周するのに2時間半、それも駆け足で。展示品をじっくり見るだけで何回来なければいけないだろう、ここで昼食時。

みんぱくの前にあるピザハウスで食べたのは、
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万博公園の間伐材で焼いたマルゲリータ。

ここで暑熱と疲れを癒し、後半戦へ。
午後はビデオテーク、世界の様々な地域で暮らす人々の生活や儀礼、芸能などを記録したビデオを自由に視聴できます。
館内にはそのためのブースが十か所ほど設置されています。
そこでも2時間ほどを過ごしましたが、これも興味が尽きません。

午前中はよく歩きましたが、午後はビデオ鑑賞?だったので、この日の歩数は12000歩弱、これからも何回も訪れたいものです。







興福寺、JT生命誌研究館(高槻)

6月24日朝食時、レストランの窓からフッと目をやると、尖塔が目に入りました。
そうか、興福寺が指呼の間にありました。朝のうちに行っておこう!
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ちなみに朝食は最も軽めのメニュー フレンチトースト、
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興福寺を散策します。しかし今日も朝から暑い!
猿沢の池、中学の修学旅行での思い出は何故かこの池でした。
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五重塔
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目立たないところに建っていた三重塔、これも国宝
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その脇には放水銃、文化財を守る砦ですね。
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そしてこれも国宝、北円堂
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奈良から京都、そこでJRに乗り換え高槻へ。
奥さんは暑いので駅ビルの喫茶店で涼むそうです。
高槻の商店街を通って
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JT医薬総合研究所へ、徒歩10分ほど。
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ここから入ります。
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研究所の一画にJT生命誌研究館はありました。
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研究館はここの1階と2階です。
何が生命誌? 38億年前に誕生した生命が進化、多様化して現在に至る生命誌の歴史を一挙に体感できる施設です。胸ワクワク!

入館料は無料、時間があれば何時間でも、熱い最中はクールダウンするためにもありがたい。
残念ながらお客さんは数名、でも静かな中でじっくり見て回れます。

膨大な展示を全てアップしたいところですが、そうもいきません。
印象に残ったものだけにします。

骨の進化、進化の順にあげます。
ナメクジウオからカワヤツメへ
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ホシザメ(軟骨魚類)からコイ(硬骨魚類)へ
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ミナミアメリカハイギョ(魚に肺ができます)
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ウシガエル(両生類)からクサガメ(爬虫類)へ
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ニホンザル(哺乳類、霊長類)とニワトリ(鳥類)
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骨を見るだけでも進化の模様が分かります。

細胞の模型
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裏から見ると
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単細胞とか言いますが、一つの細胞の複雑なこと!

そして世界のオサムシ
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オサムシを漢字表記で「治虫」、読み名の通りですが、鉄腕アトムでおなじみの手塚治虫はご存じですね!
手塚治虫は幼少時からの昆虫少年、漫画家としてデビューするときから「てずかおさむし」とよむことを強く希望していたが、周囲からの違和感が大きく「てずかおさむ」となったらしいです。
オサムシは世界の分布していて、飛ぶことができない。
そこで世界のオサムシの分布を調べることで、大陸の移動とその中での生命の分布などが分かるらしい⁉ 私にはよくわからないが?
ということで、養老孟子先生が熱中しているゾウムシなどと同じように、生命の進化が分かるらしい。

出口(入り口?)の間際でこの本を発見!
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ここ、JT生命誌研究館に来たかった目的はこの人に会いたかったから。
それを志向したのが3年前、2020年までこの方はここの館長さんだったのです。
ここに来たら会えるとはもちろん思っていませんでしたが、2代目館長をしていた時に来たかった。
もちろん3代目館長の永田和宏さんもすごい人だと思います。
でも、ときめいたときにすぐに来られないコロナ禍が忌まわしいですね。

それにしても「老いを愛づる」、今の私にピッタリです。
もちろん速攻で購買。

ところで中村桂子さん、この名前を知ったのはこの本、
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大田堯さんは東大教育学部の名誉教授、同友会に大きな影響を与えた教育者です。
私も「共に育つ」という本にあった「猿が2本足で立つようになったのはその気になったから!」というフレーズから社員教育を深く考えるようになりました。
その先生は教育学ばかりでなく、生物学人間の進化にも造詣が深く、2018年100歳で亡くなる前に中村桂子さんとの対談本が出たということに感銘を受けました。
そんな経緯でJT生命誌研究館をいつかは訪れたいと思っていたのです。

この日は暑くて蒸す中12000歩歩きました。













北前船

図書館でふと手に取った一冊の小説「男たちの船出」著者は伊東潤。
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三船敏郎のような厳つい男に目が行きました。

内容は、瀬戸内塩飽の船職人の話です。
徳川の幕藩体制も整った1600年代後半、それまで五百石積程の船しか作ったことがない塩飽の船大工のもとに河村七兵衛(後の河村瑞賢)が訪れ、千石船を造ってほしいという依頼をします。
塩飽ではそれを拒否、しかし塩飽の若き船大工が出奔し、佐渡の宿根木で地元の船大工と協力して千石船を作ってしまう物語。

塩飽という名には、海賊の島という意識しかありませんでしたが、佐渡の宿根木のいう地名にピン!ときました。

2018年の9月に佐渡旅行をして、佐渡の南西端の宿根木にも行って、実物大の千石船を見てきました。
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下にいる人と比べてください、その大きさが実感できます。
この船は実際には512石積、帆の大きさが約155畳だそうです。

物語の中で、佐渡で作ったはいいものの、試験航海で、冬の日本海の荒海に翻弄されて難破してしまいます。
千石船のウイークポイントがここ、
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船の艫(とも)、舵をはじめ千石船の後ろ部分が最大の弱点でした。
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舵を見てください、こんな縄で吊るす弱体な舵では日本海の荒波はこなせません。
舵が流されれば船の操作が不可能、大きな横波でも食らえばひとたまりもありません。

西洋から渡来する南蛮船は遠洋航海ができるように堅牢に作られていましたが、鎖国を国是とする日本では陸地が見える範囲の航海が精いっぱい、国の政策がこのようなところにまで及び、勇敢な船乗りが無駄な命を落とした事例もあるのですね。

宿根木では千石船を見るのに忙しく、宿根木の高密度な集落群(1haに110棟の建造物)日本海航路、文化の集積地を見ないでしまいました、残念。
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またこの本で河村瑞賢に興味を抱き、
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「江戸を造った男」も読みました。
瑞賢という名前は、社会科の教科書で出会った気がしますが、東回り航路、西回り航路の開発をはじめ、干拓や河川整備、銀山開発まで幅広い偉業を達成した人ですね。

有名な英雄、武将や政治家の物語も面白いですが、こんな実業家も興味深いですね。

この頃の私は、峠を巡ったり歴史的な興味を引く場所を訪れたりという、体験を通した見分と、書籍を照らし合わせた知識が加わると、気づきが倍増するような思いがします。
また知識とはいっても、案内パンフレット⇒案内書⇒実録やノンフィクション⇒研究書⇒学術論文⇒古典の順で確度や真実度合が高まりますが、歴史や民俗など古いものは、その中にはフィクションや思い違い、人に寄っての解釈の違いもありますし、不明な部分も多分にあります。
そんな不明な部分を小説で補うことも興味深く感じます。
一つの事象に対して、一つだけの小説では思いが偏ってしまうので、複数の小説やノンフィクションを並行して辿るとより深い気付きがありますね。

その例が、明治時代に青森の八甲田山で200名もの遭難者を出した陸軍演習の話。
私は新田次郎の「八甲田山死の彷徨」を以前に読みましたが、上記と同じ伊東潤の「囚われの山」
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を読んだところ、新田次郎とは異なる視点で書かれていて参考になりました。



松本の本

松本の本第2号が発刊されました。
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地元でも知っている人は少ないという本。
何しろ1年に1冊発刊、今年が2年目なので第2号です。
1冊660円(税込み)で市内の本屋さんで好評発売中。

編集はまつもと一箱古本市実行委員会
発行元は想雲堂    松本市の上土にある古本屋さんです。

今年の特集は映画館、現在はシネコンという新しい映画産業ができてしまい、昔からの映画館は全滅(塩尻には1館あります)しましたが、そんな時代からの推移を振りかえっています。
そのほかにも松本のディープで懐かしい情報が満載です。
そんな情報を実地に確かめるための地図も完備。
松本歩きには打ってつけの本⁉

なぜこの本を取り上げたのか?
実は私の文が掲載されました。
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p38~39 で、私たちがやってきた「鶏肉屋さん」を振り返りました。

この本の傑作なところは、執筆者に原稿料が払われないばかりか、5000円を徴収されます。
その代わりこの本を20冊いただきます。
20冊を売って、自分の原稿料にしてください、というのがミソです。
自分でも金を払った分、参画意識が高まりますね!

私も20冊いただきました、是非買ってください!

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