情報、本を読んで、

信大プロゼミ第7講

信大のプロゼミ第7講は長野の信大工学部で、

信州大学 地(知)の拠点整備事業『信州アカデミア』 長野県地域おこし協力隊✖信州、観光地域づくりマネジメント塾✖地域プロフェッショナルゼミによる共同シンポジュウム   という長い名前で共同開催。

テーマは 第2回『地域をみなおす、うごかす』
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今回は100人規模のシンポジュウム、基調講演では
『地方創生とデータ活用~真の課題を捉え、変革を促すために~
特定非営利活動法人SCOP理事長から
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『RESAS』という地域経済分析システムを紹介してもらいました。
これは地域経済に関わる様々なデータを収集し、わかりやすく『見える化』するシステムとして国が構築したもので、去年からインターネットで公開。だれでも利用可能になったものです。
これによって誰でもこのデータを活用して地域の現状を把握し、その地域の実情に合った課題解決の取り組みが出来るように支援するシステムになっているようです。

続いて、昨年度の第1回目でプレゼンした6人からの進捗状況報告、
それに続いて今回のプレゼンター9人からの提案がありました。

その9人の中で自分が支援したい、興味のある人毎のグループに分かれて詳しい話を聞いたり、新たな提案をする時間。

私は『王滝村の地域資源を活かす新規観光事業『りんてつ乗馬』を目指す重光さんの元へ。
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真ん中でテンガロンハットを被っているのが重光さん、王滝村地域おこし協力隊員です。
御嶽山噴火で観光客が激減、その中で地域の資源である旧森林鉄道の軌道跡を生かして乗馬で散策する『りんてつホーストレッキング』を企画しています。
集まった皆で知恵を出し合ったり疑問点を出し合っての円卓会議、わたしもこれからできることで関わっていきたいと思います。
重光さん頑張ろう!

伊那も良いな! 信大プロゼミ第6講

信大のプロゼミ第6講は伊那の街なかの探索でした。
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今回は環境共生の未来学専任の横山先生(地理学の権威)から伊那の街路を案内してもらいました。
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右の地図、破線部分を歩きます。左の地図は高低差を色で識別するカシミール3Dというソフトで作った地図。
左右の地図を見比べると、伊那盆地が左の中央アルプスから右の天竜川に向かって低くなり、中央アルプスから流れ下る小沢川や小黒川の扇状地、河岸段丘になっていることが分かります。

それでは私版伊那の街ガイドブックです。

出発は伊那市総合学習センター『いなっせ』
いなっせの入口に前回お世話になったこうあ木工舎の中村さん作『KEES』、
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こんな風に置かれているのですね。

通町を歩いていると
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看板建築です。松本も上土や中町にある大正時代の代表的な商店の風景です。
明治から大正への勃興期、日本の地方都市を色どる風景です。

大橋に向かって細い道を入ります。飯田線の線路を超えて
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水路が縦横に走っています。
壁際には土嚢が、
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かなりの急傾斜の伊那市街地は中小河川や天竜川の水との折り合いの中で暮らしていることが分かります。
水路も路地も細い細い、
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真ん中の白い家の右も左も路地が走っています。

良い風情ですね!有楽街
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昼間は暗いですが、夜になると灯りが灯るのかな?

何と地下街?地下道でしたが、国道の下を通って天竜川河畔に抜けられます。
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そこにあるのが昔の天竜川舟着場
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入舟という地名もここから来たのか!

もう一度飯田線を渡る際、先生からの指摘が
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何気ない線路際ですが、右の壁際に少しだけ残っているのが、昔の駅の残跡『入舟』という駅が、飯田線がJRと合併するまであったそうです。
飯田線は、明治42年から昭和2年にかけて出来た路線です。伊那電気鉄道、三信鉄道、鳳来寺鉄道、豊川鉄道の4私鉄が繋がって形作られました。
その頃は川の船便と鉄道が連結されてこの付近も殷賑を極めたことでしょう。でも現在の伊那市駅と伊那北駅の間でも1km以下、その中間にある入舟駅、戦後は無用の長物になり果てたのでしょう。

小沢川河畔を行くと
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これも大正の建物でしょう、今はおばあちゃんがうどん屋をしているそうです。何かの映画にも登場したという建物。
そして河の段丘に注目!
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ここに昔はラーメン屋やパチンコ屋があったそうです、そのころラーメンが40円だったとか。

狭い路地にも昔の面影、飲み屋さん街、
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一番奥は飯田線で行き止まり、トイレも共同、懐かしいですね。

伊那に一軒しかない映画館
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伊那のごみの徹底、
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本当に徹底的ですね。でも何か怖い!

伊那の銘醸『井の頭』、伊那市駅の間際に鎮座しています。
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井の頭から線路を渡って横町を左折すると
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板屋と千田という馬肉料理専門店が向いどうし、伊那は確かに馬肉を多く食べます。地元スーパー『ニシザワ』では自社製造の『おたぐり』=馬モツ煮を大量に作っていました。

R146に出たところにはブラジル食材専門店
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この町もブラジルの人が多いのかな。日本人もバベキューの時など買いに行くそうです。


今まで見てきた場所は、大正時代までは天竜川の河川敷だったそうです。
ここからは古い町並み=伊那部地区へ
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天竜川の河岸段丘が見て取れます。この上が旧市街地
段丘のあちこちには湧水や井戸があちこちに
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ここからが伊那部地区、旧酒屋=さっき見た井の頭がここから駅前に移転したそうです。
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旧街道筋によくある鍵の手に曲がった街路です。

旧三州街道伊那部宿の町並み
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ここには現在も使っている痕跡がある大清水
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左へ目を転じれば春日城跡
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あちこちに湧水が
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中央アルプスの伏流水が自噴している地区だということがよくわかります。

仙丈ケ岳や甲斐駒、鋸岳の眺望が一気に開ける大パノラマ!
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細い街路のあちこちに地元の有志が立てた案内板
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そんな道を下っていくと伊那創造館
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ぶらりぶらりの2時間で伊那の街を堪能。
いなっせへ戻ると、ちょうど真ん前にあるローメンの老舗『うしお』の開店時
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行列ができていましたが、店内は席数豊富で直ぐ座れました。
もちろんローメンをオーダー
ローメンの食べ方マナー
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そしてバラエティーに富んだ調味料
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並盛を頼みましたが、大盛から超超大盛まで、セットメニューも豊富です。
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ここのローメンは焼きそばタイプ、汁そばタイプの『萬里』と双璧を競い合います。

午後は文科省初等中等教育局の教科書調査官の三橋浩志さんの講演『地域の産業と教育』
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伊那市市街地の現状をふまえて、日本各地の中心市街地のお話や、人口減少や産業空洞化のなかで教育と地域おこしをどのように結びつけるか!などのお話がありました。
その後は皆でディスカッション、実体験をした伊那を自分ならどのように改変していくか! など楽しく語り合いました。

伊那の街には数限りなく来たことがありますが、このように路地や水路、旧跡を巡り歩くと新しい発見と、伊那特有の地形や自然に人が手を加え、そこにあるものをうまく使って生活の糧や産業に結び付けた知恵と工夫が見て取れます。
大変貴重な経験でした。










綿矢りさ 素晴らしい感性

図書館でたまたま手に取った本
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『手のひらの京(みやこ)』

名前は聞いていましたが、この本を読んで認識を新たにしました。
芥川賞を最年少で受賞、大江健三郎賞も取ったとか。
京都生まれということですが、確かに京都の空気を吸って大きくなった人しか書けない小説です。

情景描写にしても、鴨川の流れの書き方が四季、時間によって実に繊細に描き分けられています。
また京都の空気感、千年の都に息づく人々の営み、悲喜劇の積み重ねからくる雰囲気が見事に伝わってきます。

この頃は小説からご無沙汰で、ましてや女性作家は宇江佐真理の時代小説以来久しぶりでした。
ノンフィクションも良いですが、若い作家の小説ももっと読もう! と思い返している今日この頃です。

信大プロゼミ第5講

信大のゼミも5日目、この日は第9~10回目のカリュキュラムです。
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午前中が講義、午後は実習と称して信大農学部の演習林の木を伐採するそうです。
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この日最後に勢ぞろいした先生方、ここには写っていませんが、他に製材をしていただいた先生がいます。多くの先生方が協力していただいた豪華版ゼミでした。
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最初は『伐採から地域を考える』、長野県林業士でありNPO森の座理事長の西村智幸さん。
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家業が葬祭業、ある一冊の本=島﨑洋路著『山造り承ります』に出会い、林業の世界に飛び込みます。
整備されていない個人林の整備や伐りだした材木の利用、個人の林の木をその人の住宅に使ってもらう取り組みや間伐材の製品化など、木に関わる幅広い運動を興しています。

次が木工職人でこうあ木工舎代表の中村博さん。こちらも郵便局職員から『自分で形あるものを作りたい』と一念発起して木工職人の道へ。
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木製家具を作る傍ら、地元で手を入れられない共有林を仲間と間伐したり、民有林の山主が自分たちの手で山や木を整備するKOA森林塾に関わったり、削ろう会という鉋を使う人たちと削りの技術を高めたりという木に関わる仕事をしています。
自分の周辺にあることを『他人事』にせず『自分事』として重たくなく、楽しく伝えていくことを信念にしているそうです。

午後は信大農学部周辺にある演習林で赤松の間伐を体験。
手を入れていない林
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と、手入れをされた間伐林
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陽光が地面に届くかどうか! 良くわかります。

ロギングトラクター登場! どにように使うのかな?
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結構太い赤松にチェーンソーを入れます。
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まず倒す方向に三角に切り込みを入れ、

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反対側を切っていくと
ミシミシという木の歯ぎしり?を残して
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他の木に寄りかかる枝架かり、

それをチエーンで巻いてロギングトラクターで引っ張ると
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ドシ~ンという地響きと共に大木が倒れます。

真っ直ぐに伸びた端正な赤松と思っていましたが、
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これでも曲がりがあって一級品にはならないそうです。

中村さんが技を披露
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斧を使って木をへつります。昔手仕事だけで製材していた時はこのように斧やちょうなだけで木を製材して建材にしていたそうです。

場所を移動して、何と!信大には機械が揃った製材所があります。
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バンドソーで木を製材、
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ここでも木の性質や太さを見極めてプロの目が必要です。

またまた中村さんが匠の技を、
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厚さ0,01mの鉋屑、これでは屑とは呼べません、裏まで透き通った芸術作品。

私も負けずにやってみましたが、
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力の入れ加減が本当に微妙!クシュクシュになってしまいました。

環境というキーワードで5講が終わりましたが、何と幅広く奥行きの深いことか!
でもゼミはこれで半分、これからも楽しみです。

信大プロゼミ第4講

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プロゼミの4日目、講座にすると1日に2講座実施の場合もあるので今日は7,8回目ということになります。

信大の農学部に集合なので、前回来た時に気になっていた鹿さんとのふれあいから、
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人に飼われているだけあって逃げないどころか近寄ってきます。
檻の中の草木は彼らに食べつくされていますが、金網越しに葉っぱを与えると喜んで食べます。
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檻の中と外の植生を見ると鹿の食害が良くわかります。

今日のスケジュールは
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午前中は信大の平松先生から『土砂災害のメカニズムと対策』講義です。
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災害大国の日本、その中で長野県は何番目だと思いますか?
何と長野県は3番目だそうです。
私たちはよく『長野県は災害が少なくて良いね!』と言いますが、何と3番目とは!

九州や四国、沖縄は台風がよく上陸して大変と思いますが、長野県が何で多いのか?
降水量が多い九州などは自然環境も降雨の影響で崩落などが昔から多く、環境自体も崩れるところは崩れてしまっている、それに対して信州は峻険な山川が多いのに降雨量が少ないためにこれから崩れる場所が多々あるということ、またそこに住む住人も災害に対しての備えや経験が不足しているということです。

土砂の移動現象には①崩落(山崩れ) ②土石流 ③地滑りがあるそうですが、午後はその現場だったところへフィールドワーク。

そこは伊那の西春近
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平成18年7月に岡谷などに大きな被害をもたらした災害の時、人的被害こそ無かったものの、ここ柳沢集落を流れている前沢川が土石流によって大きな被害を被りました。

何ということのない細い流れが前沢川
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集落の裏手を中央高速道が走っています、そのまた奥は中央アルプスへつながる山地、そこをこの川が走りおりています。

中央道の下を通るトンネルの壁には
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未だにその土石流の跡が残っています。

災害後にできた砂防ダム
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そして水の勢いを緩和する渓流保全工(遊水池)
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遊水池から中央道の下を通って前沢川が柳沢集落につながっています。
鉄製の大きな柵のようなもので流れてきた大石や樹木を受け止めます。
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ここにある施設にも縄張りがあります。
砂防ダムは林野庁、遊水池は国交省、そのせめぎあいに中にあるせいかここを建設した時にも様々な問題があったそうです。

上流に登っていきます。先ほどの砂防ダムの2つ上の砂防ダム、ここは平成18年以前にできた施設だそうです。
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右が上流、左が下流ですが、上流部は土砂で埋まって平坦になっています。
埋まってしまい効果が無いか?とおもわれますが、埋まることによって上流部の傾斜が緩くなり崩落の危険性が下がるそうです。

さらに上流へ行くとコンクリートの橋の縁取りが欠けています。
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大きな石がぶつかって欠損したようです。

また上流から来た土砂が山の法面にぶつかった痕跡。
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何ともない山肌にみえますが、上流から来た土砂で沢が塞がれている地形、
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今後大量の雨が降ればここが決壊して土砂が押し出されるかもしれません。


土石流に直撃されても生き残っている立ち木
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木肌が無残にささくれ立っています。

水や土砂に対してフレキシブルに動きながら受け止める蛇篭
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コンクリートの側壁なら破壊されてもこれなら柔軟に流れを受け止める昔ながらの知恵です。

これらの施設や痕跡を巡っての2時間半、午後の日差しは中央アルプスの西に傾いて日陰になった当地、寒くて寒くてたまりませんでしたが充実の見学が出来ました。

普段接することが出来ない災害のメカニズムや防災対策、事前の心構えが必要と改めて感じました。

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