街道を往く

日本周遊の旅(八重山諸島⑥)その後

八重山諸島への旅を終えてそろそろ2週間。
帰る前から疲労感があり、帰った次の日には鼻水や咳が止まらず難儀していました。
コロナではなく風邪のようですが、ようやく正常に戻った今日この頃です。

昨日、久しぶりに図書館に行って新刊書コーナーを見ているとこの2冊の本に目が行きました。

戦雲(いくさふむ)要塞化する沖縄、島々の記録
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与那國島で自衛隊の駐屯地を間近に見て、台湾との距離感も体験した後で出会った本ですので、沖縄諸島の戦争への緊迫感を一層強く感じます。
緊張が発火点を越せば、あののどかな島が戦争に巻き込まれることを肌で感じられるようになった気がします。

そしてイリオモテヤマネコ・水の島に生きる
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偶然なことに、この本の著者は西表大原ヤマネコ研究所所長であり、
宿でもらったパンフレット
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トラ・ゾウ保護基金にもかかわっている人ですが、この本の冒頭で、イリオモテヤマネコが発見されて約50年を振り返り「この半世紀の時間の中で、島の内外の人間が、経済的な利益を上げ快適に生活するために加えてきた環境への圧力は、イリオモテヤマネコが暮らす島の生態系のとって重大な変化をもたらしてきた。それは、さらにこれからも大きな攪乱をもたらすかもしれない。」と述べています。
ウクライナやガザで進行中の戦争も、そこに暮らす一般の人々はある日突然戦争が降ってわいてきたと思ったでしょう。太平洋の水没しつつある島々の人々も、自分の責任ではないのに暮らしていけなくなる現実に戸惑っています。
幸いなことに私たちの身近に戦争や環境破壊の影響が作用しているように思わなくても、視野を広げればこれらの兆候が押し寄せています。
私も単なる物見遊山の旅として終わらせるのではなく、これらのことをもっと身をもって感じねば、と受け取りました。

日本周遊の旅(八重山諸島⑤)波照間島、まとめ

2月24日は八重山最期の日、朝起きて波照間の町内を散策。

波照間小学校の128期卒業制作、5人の卒業生です。
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日本最南端教育の森
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島で唯一のガソリンスタンド
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古い井戸もあります
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時間があったので竹富町史波照間島をゆっくりと、
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新八重山仮名の発音表記一覧、様々で微妙な発音があって驚きです。
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中央権力に翻弄された受難の歴史の島
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政治犯の流刑地か
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畜産業
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家畜統計
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昨日頻繁に見たヤギは241頭、波照間島の現在の人口は450人ほどと聞きました。

商業
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酒造業
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八重山酒造組合名簿
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9時50分が船出の時間
帰りのチケットは2人で8440円
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今日はダイヤ通りに船が着岸しました。
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波照間島の行動履歴はご覧の通り、昨日は短時間ながら一応島を一周しましたし、町も見て回れました。
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また八重山諸島の行動履歴。
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だいぶ疲れが蓄積してきました。
これからは石垣空港で八重山そばの昼食、飛行機で福岡へ、夕方福岡着で餃子居酒屋で夕食を食べましたが、写真を撮るのも失念。

25日朝一で松本へ。
松本行きは雪のため小牧空港へ行くかもしれません。
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福岡も雨、最初から最後までヒリヒリと緊張を味わうたびです。
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滝雲の上を飛行し、
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松本は白一色
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でも何とか松本空港に着陸できて、
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最西端の島、ヤマネコの島、最南端の島の周遊が終わりました。

家に帰って、共同売店のことを調べる中でこんな本に出合いました。
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「共同売店の新たなかたちを求めて」ー沖縄における役割・課題・展望ー
まだ読んではいませんが、信州百峠をする中で過疎地の暮らしや買い物難民問題を見たり、今回の離島の生活の中でも生きること、暮らしを守ることがいかに大変かを感じてきました。
地域のケアシステムの一形態として共同売店を捉えると、そんな課題に回答を与えるヒントになるかもしれませんね。









日本周遊の旅(八重山諸島④)西表島から波照間島へ

2月23日はあいにくの雨、
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今日は西表島から波照間島へ直行便で行く予定でしたが、その便が欠航となりもう一度石垣島へ引き返して波照間島へ行くしかない状況に。
波照間島へ着く時間が2時間ばかり損することに。

大原のやまねこレンタカーでダイハツタントを借りて、
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あまり見どころがなさそうな南海岸へ行ってみることに。

このレンタカー、ナビはついていませんがいろいろおしゃべりをしてくれます。
制限速度を40km以下に、学校の付近は30km以下で、ヤマネコが出て来るので注意! などなど世界自然遺産の島らしい配慮がされています。
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宿にはこんなパンフレットも置いてありました。
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南岸はどこまでも行けるわけではありません。大原から5km先で道路が無い状況です。
左忘勿石(わすれないし)? 
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忘勿石之碑案内、
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ジャングルの入り口にゲートが
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密林を下っていくと
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浜に下りた途端忘勿石之碑、立派な碑です。
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案内文には
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昨晩宿で見た本の中にありました。
終戦直前、波照間島からこの地へ軍令で強制疎開された人々がマラリヤに罹患し多くの人が亡くなったというものです。墓標で見るだけでも84名の犠牲者です。
碑の傍らに識名信升先生が実際に刻んた忘勿石の刻字
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晴れていれば波照間島も望見できそうな美しい砂浜にも悲しい思いが潜んでします。
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何気なく来てしまった所で、今まで知らなかったことに直面するということも旅ならではです。

その先には日本最南端南風見田キャンプ場
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ただここで通行止め、がっかり。
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しかし右脇を見てみると
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1965ヤマネコ発見の地
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1965年5月5日、大原中学校の生徒が遠足中に傷ついたヤマネコを発見、戸川幸夫などがその骨を鑑定して新種として認定されました。
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感激です! 私が昔読んだ戸川幸夫の「イリオモテヤマネコ」
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その発見の場に立てたということで西表島に来た甲斐がありました。
観光案内にも書いてないので神様のお導き?

ここで引き返すことに。
次は西表野生動物保護センターへ、
来るときは気づきませんでしたが、工場の門前のポスターを発見。
西表糖業株式会社、
昨日旅館で見た虎屋の「おもかげ」
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製糖工場です。今がサトウキビの収穫期、中に入って
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事務所に行くと、虎屋の羊羹も販売していました。
東京でなく西表のお土産とはいささか面白いですが購入。
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大原、大富を経て前良川の岸辺、古見のサキシマスオウノキ群落、
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川辺にマングローブが密生しています。西表島は日本のマングローブ林の70%近くを占めています。
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子ネコ出没中
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西表野生動物保護センター
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野生動物の交通事故を防ぐ取り組み
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館内は無料、そして写真撮影OK,
島内の野生動物発見地や事故現場が網羅されています。
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出現地が白、事故現場が赤で表示。
イリオモテヤマネコもかなり犠牲になっています。
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レンタカーにも音声案内が付いているように、貴重な自然遺産を守る取り組みをしています。
イリオモテヤマネコ
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イエネコとの比較、耳の先が丸い、鼻が大きいなど形質的にもだいぶ違います。
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他のネコ科との食べ物の違い、
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哺乳類から鳥類、昆虫に至る幅広い食性が、今まで生き残ってきた秘訣か。


ゆっくり見ていると船に遅れます。
大原港へと戻る途中の路面を注意してみると
片勾配の側溝
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車が走ると音が出る路面
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などここらしい野生動物保護への配慮が。

ここでもランチをやっている店を探すのも大変、大富共同売店で弁当を購入して港で食べるのが無難。
ハンバーグ弁当
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ミニチャンプル弁当、どちらも製造元は石垣市でした。
船で送られてきた貴重な弁当です。
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石垣行の船が入港
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ここで西表島の走行経過を確認。
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全島踏破どころか全体の四分の一以下、でも再訪する目的もできました。


石垣港沖には豪華なクルーズ船
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港には具志堅用高さんがお出迎えです。
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直ちに波照間島行の双胴船に乗り込みます。
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やはり外海は波が高い、船外を見ていると鳥が海に突っ込んでいます。
アジサシ? 魚を取っているようです。
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2時間弱で波照間島へ、最南端の島波照間島へようこそ。4時を回っています。
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波照間島船客センター
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領海、EEZを支える日本最南端の有人国境離島、ものものしいモニュメントですが、緊張感を感じます。
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与那国島はおっとりした空気感でしたが、この島はピリッとしています。

港にはレンタカーが出迎えているはずでしたがいません。
電話をすると少し歩いたところに事務所があるからそこへ来て、と言われて行ったけど無人?
もう一度電話をすると駐車場にNboxがあり、室内にキーがあるからそのまま乗っていって良いよ。
ここは何かピリッとしません。
確かに狭い島ですから勝手に乗っていってもどこかで見つかるからかな?

夕暮れには2時間もありません、明日も予定変更で9時過ぎには出なければ。レンタカーも今日に2時間だけのレンタルにしました。

ニジ浜、西表島の南岸忘勿石あたりが霞んで見えます。
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農林水産省補助事業
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ヤギの親子やサトウキビ畑を見ながら島の対岸へ
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日本の最南端の地と思って行ったところは広大な貯水池
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後で聞いたところこの島で水対策は重要、昔は日照りで大変な苦労を味わったようです。
その横には底名溜池展望台、この先は広大な太平洋です。
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その先でもヤギが、
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日本最南端平和の碑、日本最南端の地に着きました。
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波照間の碑
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日本最南端の碑、日の丸が掲示されています。設置したのは神道青年全国協議会
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天候もありますが、最南端の地に立ってみても高揚がないな。

その東には波照間島菱空観測タワー、残念ながら閉館中。
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そのまた東には波照間空港がありました。
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現在定期便は飛んでいないと思っていましたが、今年1月から石垣空港との間を月水土曜日に往復1便飛んでいるそうです。機材はツインオッター、15人ほど乗れる軽飛行機です。ちなみに大人で片道14000円船の3倍以上です。

育てよう土 われらの力で
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ここにも農林水産省補助事業、最南端の地で台風もくれば渇水にも脅かされる中での農業は過酷でしょう。
宿で読んだ竹富町史 波照間島には
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土地改良事業の概要が、ほとんど全島にわたって土地改良を受けています。
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集落近くには先島諸島火番守、
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琉球王朝時代に作られた海上を監視して烽火を上げたと伝わるもの。
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登ってみると遠く西表島も見えます。

町の中心ムシャーマ公園
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その前には名石共同売店
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100mほど離れたところにも南売店
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ご当地の物を求めるなら共同売店、
日本最南端の証
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島泡盛の泡波ミニチュアボトル
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もちきびと和三盆糖
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今日の宿はホテルオーシャンズ
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旅に出る前に悩んだのがこの島での夕食。
ホテルは朝食のみ、夕食は近くの居酒屋で、それも予約を取らなければ休みの可能性もあると。
近在の居酒屋に電話を入れてもズ~ッと不在、電話に出たと思えば5日前からしか受け付けないとつれない返事。
やっと取れた予約がここ味〇(みまる)。当たりでありますように!
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良かった、この日も予約で満席です。
店内には島泡盛の泡波がぎっしり。
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メニューと
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お品書きも勢ぞろい。
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島魚三種盛、真ん中のソデイカのねっとりとして旨いこと!
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店の名物緑のギョウザ、与那国でも出会った長命草入りのギョウザです。
皿の脇にあるのが長命草。
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新鮮なカツオのなまり節
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ふチャンプル、豚肉の代わりにお麩が入っていますが、これがあっさりした肉のような食感で美味かった。
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女将さんの背中の味〇のロゴに感謝です。
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ヘリコプタークルーズもありますよ。
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お値段とボリユームの感覚で言えばほぼ松本並みの水準でした。

灯火の無い帰り道
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宿のフロントには、地域で協力しあう姿勢が、
あんまマッサージ
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星空ツアー
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ヘッドスパ等々、
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旅に出て四日目、そろそろ疲れが溜まりだしました。おやすみなさい。










日本周遊の旅(八重山諸島③)与那國島から西表島へ

2月22日、旅も3日目になりました。
昨日の現地情報で、九部良港ではカジキの水揚げがあるようなので、朝早くに行けばその水揚げ風景に出会えると思い5時半に起床。張り切って九部良漁港へ行ってみると真っ暗。
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それでもと思い10分程待っていると小さな漁船が一艘、漁協の氷を積んで出航しようとしています。
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聞いてみるとやはりカジキ漁、一人(ということは一本釣り)でこれから出るところ、帰港は夕方になるそうです。
ここ与那国島のカジキ漁は年間1000本、沖縄県唯一の水揚げで、年間を通して漁をしています。
今まで漁港といえば早朝に漁から帰ってきて、6時といえば魚の仕分けから競りまでてんやわんやを想定していましたが、がっかりです。

気を取り直し、昨夕は最西端の夕日を見たから今朝は最東端の朝日を見たいと、南岸を東崎へ行ってみよう。
しかし考えてみれば、最西端の夕日が日本で一番遅い時間に見られるということは、朝日も一番遅いということで、漆黒の闇。
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レンタカーのライトは調整不足か、ハイビームにしてもほとんど前が見えません。
路端に馬が眠っています。前も見えず馬にぶつかっては一大事、と諦めました。

簡素な朝食を食べて出発。今日は与那國馬の秘密?を解き明かしたい。
朝の西崎
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自衛隊の車輛とすれ違い、どこへ出動でしょうか?
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島で会うのは2回目の信号を右折、
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県道216号線を比川へ
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島の内陸部を通る道、左の山の先は空港、右の山の向こうは自衛隊与那國駐屯地。
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比川に出て、クルマエビ養殖場を見学
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島中央を縦断して祖納、大きくそびえるティンダバナへ。
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ティンバダナとは八重山層群と琉球層群の地形の不整合が崖に露出したもので、歴史の丘として、清水が湧きだす地として親しまれている。
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芭蕉の並木
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ティンバダナの駐車場から
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大きく張り出す岩陰を通り
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祭祀に使われるという清水
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尚も進むと
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東シナ海が、
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祖納の観光協会で与那国馬の情報を仕入れようと思ったが、特に資料は無いとのこと。
馬のことはそれぞれの牧場に行って直接聞いてほしい。
でも牧場も忙しいから居ないこともあるので、事前に予約してほしい。とのこと。
昼過ぎには発たねばならないし弱ったな!
それでは図書館に何らかの資料は無いものか、と行ってみたら10時開館。まだ9時半です。
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他を周って後で来るか、と。

広大な浦野墓地、沖縄の人たちの祖先を祀るという意識の高いことに感銘します。
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早朝に行けなかった東崎へ、白毛の馬もいます。
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東崎展望台へ
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展望台は閉鎖中、そして馬と牛が占拠中。
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馬が草をはむ草原を灯台へ、
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与那國馬の案内も、
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私の乏しい知識としては、与那國馬は日本在来馬の一つ。在来馬とは北海道の道産子、長野の木曽馬、愛媛の野間馬、対馬の対州馬、宮崎の御崎馬、鹿児島のトカラ馬、沖縄には宮古島の宮古馬とこの与那國馬があります。
与那國馬は在来馬の中では体躯が一番小さいということです。
信州の木曽馬とコラボできれば面白いですね。

灯台へ続く草原には馬糞、牛糞で一杯。
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東の突端は
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帰りも車道を馬が占拠、驚かさないようにゆっくり通り過ぎました。
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南岸の軍艦岩
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昨日も見た立神岩
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この角度から見ると男根のようです。その姿から信仰に結び付いたかも。
この岩の先数キロのところに、昨晩写真集で見た神々の棲む海=新川鼻があります。
展望台には
町魚 カジキ
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町花 ユリ
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町鳥 メジロ
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町花木 サルスベリ
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町木 クバ
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そして町蝶としてヨナクニサンがありました。

道路際に不思議なバケツが、ウリミバエ不妊虫放飼用カゴとあります。
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林道に分け入ります。
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宇良部岳展望台
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そこで、昨日の夕方、夕日とのショット写真を撮ってあげた人に出会いました。
半分食べたけど食べきれないからと頂いたのが、クバもち。
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町木のクバですね。有難く帰りの飛行機の中で頂きました。

陸上自衛隊のレーダー基地
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次に目指すはアヤミハビル館、世界最大級の蛾であり町蝶でもあるヨナグニサンの体験学習館です。
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受付には猫がお出迎え
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この島では猫が自由でおっとりしています。
次に行く西表島はイリオモテヤマネコの島、西表島での猫管理はどうなっているのか? ここのように自由奔放にしていては絶滅危惧種もなにもありませんね。
ヨナグニサン=学名がアヤミハビル
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ヨナグニサンの蛹=生きています。
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与那国馬
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学芸員の方に与那国馬の資料はある?と聞いてみました。書庫まで行って調べてくれましたが無いとのこと。
現在南牧場や東牧場で放牧されている馬(私が見た馬)は交雑が進んでいるようです。確かに毛足が長すぎたり、白毛だったり、体格も大きすぎたりという感じのものがいました。
純潔の馬は個人で飼育しているようです。個人宅でも草取りには大きな力を発揮するとか。
結局公の保護や維持拡大への動きは薄いようですね。
先ほどのバケツの意味
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アヤミハビル館の隣には㈱どなん酒造
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早速与那國の泡盛を! と意気込みましたが、現在品薄であるのはこれだけ。
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アルコール度数60°の花酒はありませんでした。

などと島内を放浪しているうちにお昼をまわっています。
この島は何をするにも予約が大切、昼食の予約がまだでした。
勝手に行って自由に食べられる食堂はないか? 空港なら食べられそう、ということで
空港のレストラン
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メニューの裏に「渡るのが困難と書いて渡難(どなん)」与那國島の別名だそうです。
泡盛の名前も納得、
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昼食にもありつけました、カジキの漬丼と八重山そば、
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図書館にも行きたかったのですが時間が不安で諦めました。
与那國馬を調べるのは次の機会? しかし2日間で狭い島を2周はしたでしょうか、私なりに納得でした。

新兵器で与那国島の軌跡を確かめてみます。
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この後14時15分発の飛行機で石垣島へ、空港からタクシーを飛ばし石垣港から西表島へ、
途中黒島経由でした。
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西表島も近い。
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17時西表島大原港着。
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宿のご主人が港まで迎えに来てくれた。
大原から仲間川を渡り、
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大富の集落へ、ここが今日の宿泊地。
竹盛旅館
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夕飯まではしばしの時間があったので付近を散策、
仲間川の上流へは以前にパック旅行で遡ったことがある。
今回西表島を候補に選んだのは、パック旅行で人の運転でヤマネコの棲む島を通過しただけではもったいない、というリベンジの気持ちがあったからです。
そんな仲間川の事情を直に確かめられる良い機会です。

大富川由来、
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大富川の共同水場
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天の川由来
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これらのきれいな水場が開拓者たちの命を繋いできたことが分かる。

興味深い石碑を発見、仲間第一貝塚
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今から1000年ほど前の貝塚だが、土器が見られず石器が多いのが特徴。
石器時代のように狩猟採集生活をしていたようだが、その代わり鉄製の釘や開永通報など交易で手に入れたものも出土。全国的にも珍しい新石器時代の無土器遺跡だそうです。
遺跡自体は地主の意向で埋め戻されてしまったとか。

道路際にはこんな表示も、「人、生き物通ります」イリオモテヤマネコにも配慮した交通標語です。
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宿のご主人一押しの共同売店
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地元の人々の出資で運営している共同の売店です。
西表島にはスーパーもコンビニもありません。これらの商店が住民の生活を支えています。また利益が上がれば出資者への配当も行われているようです。

与那國島でも、私は行かなかったですが比川共同売店がありましたし、
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この後で行く波照間島にもありました。
調べてみたら共同売店は沖縄各地に70軒ほど存在しているようです。
共同売店マップ

俄然興味が湧いてきたのでもう少し調べてみましょう!

宿に貼られていたポスター
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虎屋の羊羹には西表島の黒糖が使われているようです。

夕食は簡素でしたが、丁寧に作られて美味かった。
なんとか鯛の塩煮はあっさりした中に魚のうまみと歯ごたえ満点。
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食後は宿の本棚に注目!
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写真集沖縄戦後史
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本土では見かけない、この地に来たからこそ見ること、読むことができる本がいっぱいでした。

明日は波照間島行の船が欠航しないことを祈って寝ます。











日本周遊の旅(八重山諸島②)石垣島から与那國島へ、最西端の夕日

2月21日は福岡から石垣空港へ、そこで飛行機を乗り換えて与那國島へと飛びます。
不安は乗り換え時間が50分しかないこと。預けた荷物が早く出てこねばタイムアップになる可能性も。
そこで荷物の優先出しを依頼、1000円ほどかかりましたが安心第一。

空港には福岡らしく「唐十」が、昔はこの店を見るためだけに来たものです。
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ごぼてん肉うどんの昼食
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石垣では荷物も優先的に出てきて無事搭乗。久しぶりのプロペラ機です。
オッ、これはボンバルディアDHC8.1月2日に羽田で微塵に壊れた海保機と同じですね。
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座席は主翼の下、高翼機なので下が良く見えます。
離陸!
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東シナ海を眼下に見て
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30分ほどで与那國空港へ着陸しました。
時に時刻は4時。
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空港は静かです。
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その名も最西端観光㈱の軽のレンタカーを借りて、今日は反時計回りで島を一周。
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案内マップにある北牧場はゲートでストップ
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ダンヌ浜
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与那國の狙いの一つが与那國馬、馬はいないが、でも牛はいますね。
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最西端の集落九部良(くぶら)に今日の宿が、villaエデンの幸。
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予約したのが電話で、その後確認の連絡もなかったのでちょっと不安、宿賃を払うとともに夕日が沈む時間も確認。   18時40分頃とのこと。
九部良漁港
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日本最西端の店 大朝商店
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ここでカジキのジャーキーなどを購入。
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最西端西崎(いりざき)は一周してから、その前に南岸を周ります。
何でニシザキではなくてイリザキ?

南岸に周ると突如陸上自衛隊与那國駐屯地。
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ここでこの島が国境の島と実感します。
1月にあった台湾総統選挙では与党民進党が勝利しましたが、あの時は何かのきっかけで中国との間に緊張が走ればこの旅行オジャンになるか? と心配しました。
台湾ばかりでなく中国と日本の最前線でもあるんですね。

ん! 路端に馬が草を食んでいます。
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ここにも、与那國馬か?
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誰も歩かないだろう歩道には馬糞が点々、
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立ち入り禁止、南牧場
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弾道ミサイル等に対する破壊措置命令が今現在も発令中というものです。
のどかなようでいても緊張感いっぱいの島です。

でも表面的には馬がのどかに。
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Drコトーが両足を広げて自転車で突っ走ったのもこの道です。
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比川集落の直前で不思議なものが路上に。
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テキサスゲートと案内マップに記されています。
思い出しました、以前入笠山の牧場にあった牛の侵入防止トラップと同じ原理です。
小さな蹄の馬や牛はこの溝が苦手、車は通れるグレーチングです。
そういえば西崎を通った際、車が異常にガタガタ揺れました。西崎とここの間が南牧場なんですね。
クルマエビ養殖場
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比川の集落の奥にありました、Drコトー診療所
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ここから東端を目指します。
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立神岩
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東端の東崎(あがりざき)には東牧場がありますがスルー、日暮れの時間が気になります。
西がイリ、東がアガリ、単なる方言か?
考えてみると、太陽がアガルのが東、入るのがイリと読み替えると合点がいきます。
ということは西表島(イリオモテジマ)とは西の玄関口ということか!

町役場もある祖納(そない)の中心部
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そこから空港の脇を通り抜けると九部良、今日の宿の東には九部良中学校が、
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掲示板に興味深い張り出しが、与那國町祭事計画。
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旧暦と新暦で記してあります。よく見ると御嶽という文字が多く見受けられます。
御嶽(うたき)とは村落の守護神を祀ることのようです。

陽が沈んできました
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今日のハイライト、日本最西端の夕日を見に行きましょう。

西崎灯台まで少し登りです。
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最西端の地
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東シナ海に陽が没していきます。
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下半分が無くなりました、ということは欠けた下部が台湾。
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時に6時42分。
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石垣まで117km、台湾まで111km、東京まで2112kmとあります。
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この島から年に数回は台湾が見えるということですが、今日は見えなかったけど台湾の島影が確認できたことはラッキー。

夕食は宿に併設されている居酒屋サザンコート
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メニューが面白い、どなんシリーズ
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まずはオリオンビールとシークワーサーチュウハイで日本最西端到達を祝って乾杯。
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透明感のある島で獲れたカジキの刺身。
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ビールを空けて、泡盛は与那國海波30°
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長命草入りヒラヤーチュー、薄焼きのようなもの。
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にんじんしりしり
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そしてカリカリポーク、スパムをカリカリに焼いたものも美味かった。
モズクの天ぷらも食べたっけ
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泊まるときは宿の本棚に注目、
目に入ったのが「神々の棲む海」という写真集
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島の南、新川鼻の沖100mで地元のダイバー新嵩喜八郎さんが見つけた海底遺跡嵩。
この写真集の編者です。ちなみに与那國の人。

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今から1万年前、海面上昇によって水没したと考えられるもので、人工物か自然の物かの結論は出ていないが、人工物なら世紀の大発見です。

八重山諸島には2紙の新聞がありました。八重山日報、八重山毎日新聞、人口も少なく、離れた島々がある中で頑張っています。
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オキナワグラフ
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そしてフロントには正月飾り、旧正月に合わせたものでしょう。
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比川には共同売店?
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ここでは国際カジキ釣り大会も催されています。
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また闘牛も!
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興味が尽きない与那國島です。
明日が楽しみ!











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