5月31日、標高2000mの高峰温泉で一夜を明かしました。
朝一番の楽しみは、文字通り雲上の野天風呂を体験すること。
さて雲に包まれたような浮揚感を味わえるか⁉
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昨日と景観はさほど変わりません、しかし眼下に見えるはずの小諸市街が雲で覆われています。
期待したのは山肌を包む雲海でしたが、雲ができる高度が低かった。
でも雲上には変わりありません、そこそこ満足、朝の大気と小鳥のさえずりが気持良い!

奥さんは朝食後の野鳥観察会に参加、宿裏に餌箱があってそこに野鳥が集まるそうです。
キジバトやホシガラス、それとテンを見られたそうです。

出発前にご主人の後藤さんとお話、同友会という経営者団体で御一緒です。
ここから2kmほど下で新しい泉脈を掘っているそうです。悲願は加温しなくても温かい温泉に行きあたること。現在160mほど掘り進んだところで破砕帯に突き当たり難渋しているそうです。
信大の先生の見立てでは必ず温泉に行きあたるということで、情熱をもって挑戦されています。
お土産に温泉水をいただきました。私の内臓改善にも期待できそうです。
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宿の前を走る稜線上を走る林道へと入ります、入り口は宿のすぐ北側。
昨日見たときはクローズド、
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今朝はオープン、
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17時~7時の夜間は閉まる林道です。

わだちも深くなく、大きな岩も転がっていない快適なダートですが、左側が切り立った崖で緊張します。
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池の平湿原、
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古の火山だった場所です。
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ここからは舗装路に代わります、路傍には地蔵峠への遊歩道案内
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湯の丸高原スキー場の上部に出ます。
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ここが雪山賛歌が生まれた地とは知りませんでした。第一次南極観測隊隊長の西堀栄三郎がこの地で、ということは感慨深いです。
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スキー場の中心地が地蔵峠です、峠の向こう側は群馬県嬬恋村。
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名前の通りお地蔵様が鎮座、
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第八十番十一面観音です。
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地蔵峠は信州各地にあります。先日行った松代→真田、戸隠→中条、小谷村、木曽町、筑北村の地蔵峠は体験済。まだ足を踏み入れていない大鹿村、栄村、天龍村も行ってみたいものです。

草津方面へ、県道94号線(東御嬬恋線)を下ります。
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嬬恋村の観光案内所でやや詳しい地図をゲット。
ついでに峠情報「万座峠はOK,でも毛無峠は行けませんよ」とのこと。
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案内所からすぐに万座への分岐がありました、県道59号線へ。
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浅間ー白根火山ルートを万座へ。

快適な万座ハイウエーを、三原から万座まで1070円也。
万座温泉を通り抜け、
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県道466号線(牧干俣線)、嬬恋村と高山村のあいだを通ています。
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須坂、高山温泉方面は左へ、
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ほぼ平坦な笹原(高原のイメージ)を進みます。
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県境、ここからは長野県
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後ろを振り返ると群馬県、ここが万座峠のようです。
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志賀高原方面を望む、
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その先、長野県側の方が高いようなので、念のために停車。
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標高ではここが峠のようでしたが、ちょうど通りかかったバイクの青年に聞いたところさっきの県境が万座峠に間違いなし、ついでに毛無峠の情報を聞いたところ「工事中だけど行けますよ」とうれしい情報をゲット。

三叉路、直進は須坂方面、左へ行けば毛無峠ですが、ちょうど昼時。
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ここが思案のしどころ、というのも奥さんが同乗しています。この先毛無峠へ行っても昼食を摂れる場所は期待できません、私はそれも旅の醍醐味と思っていますが彼女の価値観は違います。
この際私案は封印して須坂方面へ20km以上も下ることにします。
長~い坂道を下り、須坂方面の眺望が見えてきました。
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途中に小布施への道標、奥さんは小布施に行きたい、との希望で一路小布施へ、
小布施の竹風堂にて栗おこわの昼食
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奥さんは小布施散策、私は改めて毛無峠へ、

高山村、いざ毛無峠へ!
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万座方面
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先ほどの三叉路、さっきは反対から来たので気づきませんでしたが、明確に右毛無峠、小串鉱山へ、その先は通行止めのようです。
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白樺並木の道を抜けていきます。
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遠景に峠の予兆が、
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やはり工事中、
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高所での作業お疲れ様です。
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ドキドキの道に突入
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舗装も剥げて徐々に悪路へ、
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かすかに鉄塔が、
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これが鉱山跡?
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峠に到着、名前の通り毛無です。
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毛無峠(1823m)に到着、群馬県側は通行止め、
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嬬恋の観光案内所の情報も(群馬側)ということを考慮すれば間違いではなかったことが判明しました。

群馬側の下方を見れば鉱山跡、
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群馬側へ下る道は舗装されていません。
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小串鉱山物故者慰霊碑、
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ここでも多くの人が命を落としていたんですね。
峠を訪れると慰霊碑によく出会います。私たちが目にしない、気にもかけないところで多くの人が働いて、そして亡くなっていったことを偲びます。

峠から立ち上がる破風岳(1999m)、この峠にふさわしい山に感じます。
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万座峠から毛無峠はこんな立地
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破風岳と峠を挟んで北にあるのが御飯岳(2160m)、
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何とも侘しい毛無峠を後に小布施へ、未だに雪が残っています。
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万座との分岐にあった道標=第1号カーブ、高山村へ下る最初のカーブ。
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遭難注意!! 、
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後で新聞で知ることになりますが、この時期は根曲竹の収穫期、多くの人が山に入り遭難者、死亡者が出ているようでした。

一本松カーブ(第39号カーブ)、端正なヘアピンカーブを描いています。
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そして何と第109号カーブまでありました。
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そしてこの日の宿は高山村の蕨温泉、そして旅館わらび野。
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日帰り温泉と一緒の敷地に立っています。

何とこの日の客は私たちのみ、貸し切りです。
ということで浮き立って写真を撮ることを失念、この宿は地元資本でやっていましたが、今では東京のホテル業の方が運営。
どこの温泉地でも同じような事態が進んでいるのですね。