和田峠は中山道の難所としても有名ですが、黒曜石が採れることでも有名。

黒曜石は石器時代、刃物が発明されるより前に、矢じりや包丁の代わりに使用されていた貴重な石でした。日本で採れるところは僅か、その中でも和田峠が最大の供給地だったようです。
こんな碑が立っていました。
和田峠遺跡群

中山道として交通の要衝になるずっと以前からここには広範囲から人が集まり、散っていった歴史があります。
和田峠の黒曜石は関西方面でも見つかっているそうです。そこまで人の手を経て運ばれる、金より貴重な鉱物だったと思います。

和田宿には昔の面影が残っています。
和田宿


旧和田村も今では長門町と合併して長和町と名前を変えました。
和田道の駅へ寄ってみましたが、目を引いたのは道の駅の横の建物。
お金をかけた大きな建物です。
振興建屋

看板には
長和町振興事業

とありますが、中を覗くと、
振興していない調理場

人っ子一人いません、永らく放置されていると見え、宝の持ち腐れでは?

女性若者等活動促進施設、生きがい発揮促進事業の看板が泣いています。
いままでの政府や自治体のばら撒き行政、箱物主義を体現、長野県各地にも何十、何百というこれらの持ち腐れ物件が点在しています。
もっと違うやり方は無いものでしょうか?!

でも有効活用されていたところがこれ、
和田ふれあいの湯

和田ふれあいの湯、なかなか良い日帰り温泉、訪れる人も沢山いました。
私も入浴というか湯治に入りました。
露天風呂に入って温まり、敷石に座り込んでまどろむと、爽やかな高原の風が心地よく吹き渡っていきます。

和田から佐久方面へ行った次の峠が笠取峠、ここを越えたところには江戸時代の街道、松並木が再現されています。
笠取峠の松並木

往く先々で中山道の面影を発見できる道筋は、ゆっくり走るには最適な街道です。