『からだに優しい食品づくり研究会』という会に出ました。
最初のお話は、信州大学医学部付属病院高度救命救急センター長、岡元和文氏。
ドクターヘリ

救急現場から見た食品による気道閉塞というテーマでした。

以前話題になったこんにゃくゼリーの窒息事故などに関連して興味深い=目からうろこの話題を提供してくれました。

今まで常識的に流布されてきた頭の概念図、(下手な図で申し訳ありません)
今までの図

気管、食道共に開口していて、息を吸う時と物を食べる時、その上にある口頭蓋というふたが気管を開閉して気管に食品が詰まるのを防止してくれる。  ということでしたが、

実際は、
本来の図

気管は常に開口しているが、食道は閉鎖していて、物を食べたり飲んだりする時だけ開口して食品を胃へ送り込むのだそうです。

また、気管に物が詰まり易い人体メカニズムとして、鼻から気管への道と、口から食道への道が喉元で交差していること、これも人類進化の過程で作り上げられたこととはいえ不都合なことである、と解説してくれました。

現在、交通事故での死者は年間4900人、それに対して窒息事故での死者が9000人、その中での食品による窒息事故死者が5000人にのぼるそうです。

特に嚥下(飲み下す)障害のある高齢者には適切な食品を食べてもらわないと事故は少なくならない、そんな意義もあって今回の研究会での講演になりました。
次回のブログでは実際に嚥下障害用の食品を研究している方からの話を取り上げます。