2023年12月

往く年来る年

今日は12月29日、いよいよ2023年も3日間を残すだけ。
この一年も世界情勢はもちろんのこと、身近な空気の動きもどんどん変化してきました。

私の今年の目標は信州200峠と同友会50周年。
お陰様でこの二つの目標は何とか達成できました。

そこで来年以降の目標は日本周遊です。
日本全国を車やバイクで巡ること。特に離島や峠も含めた日本各地を丹念に回りたいと考えています。
それに付随して各地の博物館や資料館を見てみたい、と思っていたところ下記の紙面に出会いました。
今日付けの信毎に
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国内博物館の現状「危機的」
国立科学博物館がクラウドファンディングで9億円を集めたということが話題になりましたが、現在国立、行政立、私設を問わず全国の博物館や資料館の危機が進行。
私も信州200峠を周る中で、危機の実相を見てきました。

この記事に背中を押されて、というわけではありませんが、来年は全国周遊をする中で積極的に博物館や資料館にも立ち寄らせていただきたいと考えています。

新たな目標を決めると身も心も充実してきます。
来年もよろしくお願いいたします。

日本周遊の旅(日光方面)川治温泉、足尾銅山

12月16日は曇りがちだが雨は大丈夫そうです。
まずは川治温泉を周ってみます。
この温泉街には駅が二つ(川治湯元駅、川治温泉駅)あります。道も複雑にうねったり交差し、三つの川(鬼怒川、湯西川、男鹿川)の交わるところです。その上すぐ上流には二つのダム(川治ダム、五十里ダム)まである、高低差と隘路に挟まれた地形です。
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川治湯元駅、高架の駅でちょうど東武鉄道の電車が停まっていました。
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野岩鉄道と言っても東武電車と共同運航しているのですね。
温泉街の上を電車の橋梁がまたいでいます。
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宿から見えた橋から撮った柏屋の景観
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下流に位置する川治温泉駅
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二つの駅の間は直線距離では1,5km程ですが、両駅から温泉街へ行くには曲がりくねった道を1,3km以上歩かねばなりません。
地形探索好きには興味ある場所と見受けました。

今市を経由して足尾へ。
今市の日光杉並木街道、特別保護地域です。
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車道も気持ちいいですね。
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日光を過ぎ、一昨日行った中禅寺湖への道を左折して足尾へ、
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右手の山肌に水力発電の水路が拓かれています。中禅寺湖との落差と水を活用しているのでしょう。
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足尾銅山へ
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1973年の銅山閉山式の様子。
何とも言えない哀愁が伝わってきます。
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トロッコに乗って坑道探索、
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100m程で中継駅?
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ここでバッテリーカーに切り替え
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いよいよ坑道へ、
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暗い坑道内300m程を走り終点。
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山の中を縦横に走る坑道の総延長は1200km以上、東京⇒博多間の距離に相当するそうです。
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この先1200kmの坑道が続きます。
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坑道内に展示された時代別作業の様子が生々しいです。
江戸時代の負夫(運搬係)
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狭い坑道をはい回る
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大正時代のドリル作業と支柱夫、支柱夫は発破をかけた穴の中に最初に飛び込んで支柱を立て崩落を防ぐ役目なので、危険だけど高給取りで憧れの職位だったとか。
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昭和の坑内休憩所、1200kmもある坑道から昼食だと言っても坑外へでることはできませんでした。
劣悪な休憩所ですが無いよりましといったところ。
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ドゴビール式軽便鉄道、明治18年から採用された坑内鉄道で電気で走ります。
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足尾のジオラマ
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足尾で産した銅のインゴット約20kg、純度99,9%
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ここで耳にした話では、行きがけに見た中禅寺湖からの水力発電は、その電気をここ足尾銅山に引いて活用していたそうです。見聞がつながりました、やはり百聞は一見に如かずです。
これも旅の醍醐味。

屋外に出て削岩機体験
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銅資料館では1両分の一文銭、4000枚で約12kg。
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天保銭の枝銭
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などを見学し桐生方面へ、
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お昼は道の駅くろほね
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地粉の舞茸うどんの昼食でした。
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雨にもたたられましたが思いもかけぬ場所を発見できた実り多い旅でした。
3日間の走行距離は660kmでした。




日本周遊の旅(日光方面)東照宮、霧降高原、川俣、川治温泉

12月15日、冷たい雨がそぼ降る中、宿の眼前に東照宮への近道がありました。
ここを登れば参道へ出るとのこと。
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登ると参道そして輪王寺が
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わずかな勾配を登っていよいよ東照宮、ここの海抜はスカイツリーと同じく634m。
江戸幕府の象徴の地らしく(ムサシ)です。そしてこの鳥居(重文)は黒田長政寄贈。
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これも重文の五重塔
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見ざる、言わざる、聞かざるで有名なお猿さんの絵馬
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国宝陽明門
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その木組みや意匠は贅を凝らしています。
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これも国宝唐門、
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重文神輿舎には左源頼朝、右太閤秀吉、中心が家康の神輿です。
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雨水をためる防火槽にも葵の紋章、
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左甚五郎の眠り猫の下をくぐって奥社へ、
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207段の石段もすべて一枚岩を敷き詰めています。
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重文の拝殿、
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その裏に家康の宝塔がありました。
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宝塔わきの叶杉
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本殿は撮影禁止
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宮司さんから「平成の大修理」の本を購入。1100円也、でも領収書は出ませんでした、宗教法人は税金免除ですが、1000円+100円の100円の意味は?
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平成29年に大修理をしたそうです。
確かに陽明門や本殿も煌びやかな建設当初のイメージで迫ってきます。
また本殿の扉で大発見? 扉の透かし彫りを止めるために真鍮の釘が使われています。これは良いとして、その隣には木ねじらしい頭ものぞいています。
宮司さんに確かめましたが、「おかしいね?江戸時代に木ねじは無かったと思うけど」という答えが。国宝に木ねじ? 東照宮の不思議です。
その後輪王寺の宝物殿とそのお庭(逍遥園)を見て
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約2時間、東照宮をあとに門前へ、
神橋を横に見て
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金谷ホテルのベーカリーでパンを買ってから、その名も神橋庵にて昼食。
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私は鳥南蛮そば、奥さんは天ぷらうどんで体を温めます。

日光カステラの駐車場で昼休み
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さて午後はどこへ? 
霧降高原を周って川治温泉へ行くことに、
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その名のごとく霧降る高原、霧のため10m先も見えません。
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標高1433mの六方沢橋、高原の最高地点と思われる場所ですが、霧がすっきり晴れました。
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雲海のかなたには日光の山々
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彼方には青空も垣間見えています。
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厚い霧の層を突き抜けてきたことが実感できました。
六方沢橋の下には霧が流れています。
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ここ六方沢は明治維新の際、日光から会津へと撤退する大鳥圭介ら幕府軍が幕営した場所のようです。
大笹牧場を経て下ると右が川治、左へ行くと川俣とあります。
川俣といえば「川俣しゃも」とひらめきました。
首都圏でも高名な川俣しゃもの飼育地か? 行ってみましょう。
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栗山村、家康の里ともあります。どうゆうこと?
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川俣ダムのあたりでは日も差し青空が
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この間はかなりな隘路です、そんな隘路を楽しみながらどんどん奥へ、
またぎの里も閉鎖しています。
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川俣温泉に到着、
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案内板には10数軒の旅館があるようですが、人ひとりいません。まるでゴーストタウン。
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案内板には奥鬼怒スーパー林道、山王林道の表記が。
行こうと思いましたが我が家の山の神の一言「引き返しましょう」に従順に従い、川治温泉へ。

川治温泉、湯けむりの里柏屋、大きなホテルです。
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泉質は
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そしてホールでは相田みつをの展示が
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このホテルチェーンは相田みつを美術館と提携しているということです。

夕食はまたまた豪華
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懸け紙にはこの地の模様が印刷されています。複雑な地形と道路、鉄道網です。
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ホールから見える野岩(やがん)鉄道会津鬼怒川線の橋梁を最終電車が通っています。
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この会津鬼怒川線、会津まで続いていますが、その間ほとんどの駅が温泉となっているようです。各駅停車でそれぞれの温泉を訪ねてみたいものです。

朝食も豪華
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そんな一夜を過ごしました。







日本周遊の旅(日光方面)中禅寺湖、華厳の滝

12月14~16日、奥さんの願い(中学生時代に一時期住んでいた今市、そして日光東照宮をじっくり見てみたい)+社長退任時に頂いたJTB旅行券を発見  したことを受けて、JTB営業所にて日光旅行を企画してもらいました。
一日目は日光泊、2日目は川治温泉泊です。最初は日光に泊まるなら日光金谷ホテルが良いな、と思いましたが一泊5万円には腰が引けます。そこ以外でも良質な旅館を、ということで選んでもらった泊地です。そして泊地以外は空白の旅、どんな旅程になるか楽しみです。

9時過ぎに出発、昼食は北関東自動車道の大田強戸PAにて
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ラーメンとプチカレー1350円也
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宇都宮から日光へ
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JR日光駅
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そして駅前の日光街道杉並木
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東照宮は明日ゆっくり、今日はスルーして中禅寺湖へ、
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途中に左足尾の案内が、ここから足尾へ行けることが分かりました。
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今日唯一?の楽しみいろは坂に入ります。
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対向車なし、片側2車線の登りは第2いろは坂。
思わず胸が高鳴りますが、履き替えたばかりのスタッドレスタイヤを労わって?穏便運転。
「は」コーナー
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「ほ」コーナーは5カーブ。下からい、ろ、はと続いています。
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日本の道百選、日光いろは坂の碑。
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見下ろすとこんなコーナーの連続でした。
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まずは華厳の滝見物。
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ここからは滝の上部しか垣間見れないため、100mエレベーターで下るようです。
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エレベーターに大人570円は高いな、と迷いましたが行くことに。
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エレベーター内の表示は階ではなくてm表示。
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地下通路を抜けて観瀑台へ、
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そして見事な?華厳の滝。
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12月ということで水量もわずか、ちょっと拍子抜けです。紅葉の季節ならその光景は素晴らしいでしょう。

滝の近くにある栃木県立日光自然博物館。
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「山居の女人展」をやっているようです。
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古い写真展示でした。
目玉は蔦屋のお転婆娘伊藤シンの
バイクに騎乗
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ハンティング
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そして中禅寺湖に飛来した飛行機にも乗ったそうです。
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こんな娘が山居とはおかしい? 本来の山居の女人とはこんな姿ですね。
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そして華厳の滝解剖図
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水の旅ルートマップ、上流には戦場ヶ原や湯滝など。
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こんな人にも会いました。
アーネストサトウ。
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幕末から明治維新にかけての英国外交官。この期の小説にも必ず登場する人ですが、「日光案内」を著したり、中禅寺湖に別荘を構えたりと、日光界隈を海外にも紹介した人らしいです。

中禅寺湖の落日。
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まさしく荒れ果てた戦場のような戦場ヶ原。
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で折り返して日光の宿「日光千姫物語」へ
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この旅館のプランはお食事少な目、量が少ない代わりに上質なものに変えてありますというもの。
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そのはずが、何と大したボリューム! とても食べきれません。
栃木牛、それもA5ランクのしゃぶしゃぶた、
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刺身に入っていた車エビは美味しかった!
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翌朝の朝食も大スケール、半分でご勘弁を。
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この頃は小っちゃい胃袋がますます縮んだようです、また食べきれないと罪悪感にも襲われます。
そんな時懐石やフルコースの料理はきつい。
どの旅館も料理に満足してもらおうと腕を振るっているのは分かりますが、老人向けの料理も考えてもらいたいものです。







信州百峠(98)202峠目、キビオ峠

12月の5日は同友会塩尻木曽支部の望年会。
時間があるので開田村の九蔵峠へ御岳山を拝みに行きました。
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木曽駒高原の駒王での望年会。
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何と泊りは私一人だけ、
お風呂も一人のために沸かしてくれました。
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もちろん一人部屋
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そんな有難いような、もったいないような一夜が明け、帰ろかな?とも思いましたが、そういえば木曽駒高原は走ってなかった、と思い行けるところまで登ってやろう。

未知のところはやっぱり行ってみるものです。
中山道東西中間之地、江戸へ67里28丁
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京へ67里28丁
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何とその先には左キビオ峠の案内が!
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木曽駒が朝日に輝いています。
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↑ キビオ峠 木曽駒山麓線
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ここにもキビオ峠への案内が。今まで名も知らなかった峠ですがこんなに案内が親切丁寧だとは驚きです。
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峠です。ここから木曽駒ケ岳への登山道が伸びています。
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峠の展望台からキビオ峠(1215m)の眺め、
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北へ目を転じれば御岳山から乗鞍岳までが一望のもと!
ここキビオ峠を後日地図で確認したところ、キビ尾という地籍がありましたが、キビオ峠の名前はありませんでした。
今までは25000分の一地図で峠を探していましたが、それ以外の峠もあるんだな、と新しい発見がありました。
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帰りは、このまま行けば駒の湯へ出れるかな? と思い下っていくと
案の定駒の湯へ出ました。
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200峠を終わり、峠への未練はなくなったと思いましたが、信州はまだまだ奥深い。
これからも未知の道を探っていけば新しい峠に出会えるかも!








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