2021年10月

信州百峠(67)(分杭峠、地蔵峠、折草峠、上峠?、赤石峠、小川路峠)

10月2日、今日明日で南信の秋葉街道周辺の峠を走ります。
このところ好天に恵まれ、今年の目標である150峠はクリアしたので一気にその数を伸ばしたいという思いはあるものの、泊りがけのバイク旅には気力、体力ともに充電することと機会設定が必要で2週間の間が空いてしまいました。

8時40分出発、塩尻から善知鳥峠を越えて県道207号線を高遠方面へ、
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高遠市内から長谷、大鹿方面へ
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分杭峠への標識もあり
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長谷を通り過ぎ、市野瀬から分杭峠を目指します。
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長谷、杉島名物ドーナツ万十の看板を横目に見て、
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いつの間にか道は狭まり、
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一昨年通った中沢峠を過ぎ
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猿の出迎えを受けながら
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ゼロ磁場で有名な分杭峠公園は閉鎖中、
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そこからほんのちょっとで着きました、分杭峠(1424m)。
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先ほどの中沢峠が旧長谷村と駒ケ根市の境、ここ分杭峠が旧長谷村と大鹿村の境です。

大鹿村=南へ下っていくと中央構造線北川露頭。
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この県道152号線を南へ行けば地蔵峠を経て旧上村へ行けるはず。
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ガソリン残量が心もとなく、長谷にはスタンドが一軒もなく「まずい!」と思っていましたが、ここ大鹿村には県道沿いに2軒あって「ホッ!」。給油してから地蔵峠へと向かいます。

情報では通行禁止が分かっていましたが、一応どこまで行けるか⁉ 
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彼方には峠と思しき空間が開けます。
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しかしここまで。
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地蔵峠は入り口で敗退、引き返して昼食にしましょう。
中央構造線博物館は1月に見ました。
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昼食は歌舞伎の里大鹿
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大鹿にちなんで鹿肉ミートソース(サラダ付き980円)
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実物は撮影の前に腹に収まってしまいました。

歌舞伎の里大鹿の案内の方に折草峠の情報を聞きこみます。
「この峠はうちの村じゃない(中川村)からよく知らないけど、小渋ダムの青い鉄橋を渡って右へ行くらしいよ」と言ってくれました。
松川方面へ小渋川沿いに下ります。
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ありました青い鉄橋。
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鉄橋を右へ曲がると県道210号線を駒ケ根目指して
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通行止めの標識はあるものの折草峠までは行けそうです。
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狭いトンネルを抜け
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風光明媚、爽やかで快適な道
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しかしこのあたりは三六災害で大きな被害を出し、集落全体が移転してしまったという悲しい場所でもあります。
そんな記念碑的案内「四徳学校跡」
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四徳温泉を過ぎ
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着きました折草峠(1169m)、上伊那郡中川村と駒ケ根市中沢を結びます。
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駒ケ根側から見ると峠の風情が良く分かります。
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この峠、全走破したいところですが、それでは北へ行くことになります。次の目的地は南、峠で折り返します。
ダンプが2台前を走っていたためイライラしましたが、もう一度大鹿方面へ、途中で豊丘方面へ、県道22号線、右折です。
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かなりな急こう配があるのでこの先にも峠があるか⁉
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オー! 峠の風情
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峠の先にはすぐに人家、犬の吠え声もします。
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少し下った集落の脇にありました。何と「上峠」バスストップ。
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上峠

25000分の一地図には峠の表示があります。上峠と明示されてはいないものの一応峠ということにしておきましょう。

県道18号線を豊丘へ、
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上村方面へ
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ここ喬木村から上村、遠山郷へ
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普通に行くなら巨大なループ橋を上って矢筈トンネルで一直線ですが、
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このルートは自動車専用道路、私のバイクは110ccだから通行不可! 側道を上りますが
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何と県道251号線は通行できません。
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そんなこと言ったって行くしかないでしょう! 矢筈トンネルの下をくぐります。
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県道はこんな道、OH!工事中、しかし工事の方が「土日は通っても良いよ」と請け負ってくれました。
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やっぱり行ってみるものです。地図上では赤石隧道とありましたが、赤石峠(1195m)の標識まであるではないですか!
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トンネルの向こうは上村
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赤石峠

下りではこんな崩落もありましたが
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峠入り口? もしかしたら小川路峠か?
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すぐにゲートでストップ
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本当の小川路峠入り口はもう少し下にありました。
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今になって思ったこと、それはこんなに草ぼうぼうでもバイクで行けるところまで入ったらよかった、という後悔です。
ちなみに小川路峠(1,675m)飯田市上村上町と飯田市千代を結ぶ秋葉街道の重要な峠でした。

峠を下ると上村の上町へ出ました。「秋葉みち かみまち宿」
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秋葉街道の宿場町として、そして林業の盛んな昭和30年代までは栄えたことでしょう。
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まつり伝承館 天伯 入場料200円。
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遠山郷の一画であるここも霜月祭りが盛んです。
ビデオで霜月祭りの概要を見てから
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館内散策、OH! 昔の小川路道の写真を発見。
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先ほどの小川路峠入り口から入っていけばこのような険路に出会えたかも。
峠の上には茶屋や宿もあったようです。
伝承館には各地区の面(おもて)の展示がいっぱい。
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さすがと思ったのは遠山の霜月祭りの地区別ガイド
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全8地区の地区別ガイドが別々に編集されていること、これだけでも価値があります。

上村から南信濃へ、この日の宿は和田宿のかぐら山荘
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道の駅の一画にあるここの隣はかぐらの湯
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入浴はここです。本来は天然温泉らしいのですが、この日は機器故障中ということで沸かし湯、露天風呂も閉鎖中ということでちょっと残念。
夕食は簡素ですが私にはちょうど良い量でした。追加で遠山ジンギスも頂きました。
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翌日は帰るのみ、天龍村から泰阜村を抜けて飯田からは国道153号線を松本までまっしぐら。
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宿でもらった県民割クーポン券を使うこともしっかり忘れていました。

2日間の走行距離は369kmでした。















信州百峠(66)(横尾峠、かやの(萱野)峠、更科峠、菅峠、小池峠、箱山峠、大熊峠)

4月に信州北部山ノ内温泉に泊まった際、山ノ内町と中野市の境に峠がいくつもあることを発見。
その時は車で来たため、箱山峠の下を通る箱山トンネルをくぐりぬけただけで帰ってきましたが、車道が未整備らしいほかの峠を巡ってみたいと考えていました。
夏の酷暑や台風によって伸ばし伸ばしにした計画を実行に移せそうな晴天に恵まれたことで、思い切ってバイクでの遠出となりました。
9月19日、普段なら中野市へは長野道を行くのですが、110ccのバイクでは下道を行くしかありません。
どうせなら行く途中にも峠は無いか? と探したところ生坂村に横尾峠を発見! 国道19号線を長野方面へ、
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生坂村に入って
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池沢隧道を抜けたところに入り口があるようです。
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トンネル出口を左へ降りて、
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トンネル開削前の道は通行止め、そこを左へ、
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国道の下を東へくぐりぬける道がありました。
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面白い案内が次々と現れます。
池沢明ばん工場跡
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江戸時代から昭和10年まで操業していたらしいです。

池沢の赤滝、右の穴には摩利支天像が
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こんな道ですが、午前中は日陰で薄暗い谷です。
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池沢炭鉱跡、信州にも炭鉱⁉ 
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明治20年代から昭和33年まで採鉱、昭和24年には130人余が働いていたというから驚きです。

そして私にとっての大発見! かやの峠口。
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地図にも資料にも載っていなかった峠発見です。
生坂から西条、上田方面へと抜ける重要な峠だったようです。明治35年に篠ノ井線が開通してから衰えたらしいです。
この付近の地図を掲載します。
国土地理院の地図がそのまま掲載できました。
横尾峠の東に萱野という地名があります。この道から東へ延びる沢沿いに峠道があったのでしょう。
横尾峠 (1)

尚も行くとどんどん悪路に、
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どうやら横尾峠(755m)にたどり着いたようです。
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この峠は生坂村根峯と生坂村丸山の間の峠、地図上では丸山まで細い道がありますが、実際は峠でストップ。
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引き返します。
途中で登ってきたおじさんから怪しげな目で見られました。どうやらキノコ泥棒に間違われたのかもしれません。

国道19号で長野へ、初めて走る五輪大橋有料道路
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125cc以下は20円でした。

小布施は連休とあって大混雑、昼食は中野まで我慢。
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中野市内の三宝亭にて、名物⁉の五目うま煮めん+餃子
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松本市内の三宝亭が撤退したので久々の五目うま煮めんです。

箱山峠が見渡せる
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お稲荷さんの境内で昼寝をさせていただきます。
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まずは市内探訪、上杉氏の配下である高梨氏の館は見ておかねば。
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高梨氏は平安末期から中野市周辺に蟠踞、川中島の戦いでは上杉氏について戦い、1598年に上杉氏が会津へ移封される際、一緒に会津へ去ったそうです。

箱山峠や更科峠のある東山へ、
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まずは更科峠、右へと上ります。

最初はコンクリート打ちの道でしたが
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草の生い茂る細道に
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やがて、何だか峠の雰囲気
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更科峠(652m)に到着、
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ここも市町村境、中野側は砂利道ですが、山ノ内町側は一応コンクリートです。
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山ノ内の風景
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次に行くのは菅(すげ)峠、菅の高札を発見、
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しかし峠の入り口が分かりません、地元の人に聞いてみます。
どうやらこの道を突き進めば行けそうですが、通り抜けられるかな? 菅峠はともかく小池峠は高山村へ行けないようだという返事です。
ついでに、昔は小池峠を通て高山村の温泉まで修学旅行をしたそうです。

道の分岐
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真っすぐ行けば菅峠、左へ行くと小池峠

菅峠へと向かいます
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ところがやっぱり通行止め、中野市側へは行けませんが真っすぐ行くとどうなるか?
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こんな道、バイクでもかなりハードです。
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開けたところへ出ましたが、地図と照合すると小池峠への道らしい。
しかしここで通行止め、引き返します。
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菅峠、小池峠
菅峠、小池峠


山ノ内町佐野の史跡佐野遺跡、縄文時代晩期の遺跡です。
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今日の最後、箱山峠はトンネルの上、
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中野市側へ抜けて、右側の柵をくぐって登れそうです。
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高い峠ではありませんが、雰囲気がやばそう。熊が出ないか⁉ と鈴をジャラジャラさせて登りますが気持ちが萎えて敗退しました。
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箱山峠


今日の宿山ノ内温泉郷へ、
角間温泉滝の湯
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共同浴場のようです。
そして角間温泉街
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今日の宿は民宿みやま、
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内湯は工事中、渡り廊下の先の日帰り温泉に入るということです。

20日は一路帰る予定ですが、地図上に新たな峠を発見!
その名も大熊峠、あまり行きたくない名前です。
中野市に出て長野電鉄沿いに桜沢駅を目指します。
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その先の山を登れば大熊峠、
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かなりな勾配を登ります。
地図では経路が曖昧なので地元の人に聞きました。
「この先は熊もイノシシも猿も出るよ、捕獲用の檻もあるから気を付けて!」という言葉に文句なく敗退を決めました。
後で情報を確認すると高山村側からなら行けそうです。再チャレンジ計画に入れておきましょう。
大熊峠、


その後は長野から篠ノ井へ、国道19号線が工事中だったため山間を信州新町へ抜け、19号に入り家路に着きました。

2日間の走行距離は260kmでした。











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