面白い本を読み始めました。
上下2冊になっているので読み終わるにはしばらくかかるかと思いますが,さわりのところだけチョビッと紹介します。
『アメリカのスーパーにおける壮大な(スーパーに並んでいる多種多様な食品アイテムのこと)多様性は、限られた植物群で構成された、きわめて小さな生物学的基礎に頼り切っている。その植物群に君臨するのは、ある植物種ただ一つ。学名ゼア、マイス=トウモロコシとしてお馴染みの見上げるような草丈をした熱帯地方原産の植物なのだ。
トウモロコシはステーキになる牛だけでなく、鶏や豚、七面鳥や子羊、養殖ナマズやテラピアの飼料でもある。さらに本来は肉食のサケでさえも、トウモロコシを飼料にできるよう、養殖業界は遺伝子操作を行っている。卵も、もとをたどればトウモロコシだ。かつては牧草を食む乳牛からとられていた牛乳やチーズやヨーグルトも、いまでは屋内で一生機械につながれトウモロコシを食べ続けるホルスタイン牛から来ている。
加工食品の場合、トウモロコシはさらに複雑な形で登場する。たとえばチキンナゲットは、トウモロコシを積み重ねてつくった代物だ。まずトウモロコシを食べる鶏の体は、当然トウモロコシでできている。ほかの成分の大半も同様だ。つなぎは加工コーンスターチ、衣はコーンフラワー、揚げ油はコーン油。膨張剤にレシチン、モノグリセリド、ジクリセリド、トリグリセリド。美味しそうなキツネ色に仕上げる着色料や、揚げたて風味を保つクエン酸。そのすべてが、見ただけではわからないが、トウモロコシからつくることができるのだ。
..............食品業界は、現代の食生活は素晴らしい多様性に富んでいるかのようにうまく錯覚を起こしている。ところが、この多様な食品のほとんどは、まったく同じ植物から抽出された分子が組み立てなおされたものなのだ。』
私たちの食生活は深いところでどのようになっているのか?
今60歳を過ぎた私は、旧来からの食生活から、現在のワールドワイドな食生活へ僅か1世代の間に大きな変化を体験しました。このことも踏まえて、また私の生業からの関わりも踏まえて考えなければならないと思います。
上下2冊になっているので読み終わるにはしばらくかかるかと思いますが,さわりのところだけチョビッと紹介します。
『アメリカのスーパーにおける壮大な(スーパーに並んでいる多種多様な食品アイテムのこと)多様性は、限られた植物群で構成された、きわめて小さな生物学的基礎に頼り切っている。その植物群に君臨するのは、ある植物種ただ一つ。学名ゼア、マイス=トウモロコシとしてお馴染みの見上げるような草丈をした熱帯地方原産の植物なのだ。
トウモロコシはステーキになる牛だけでなく、鶏や豚、七面鳥や子羊、養殖ナマズやテラピアの飼料でもある。さらに本来は肉食のサケでさえも、トウモロコシを飼料にできるよう、養殖業界は遺伝子操作を行っている。卵も、もとをたどればトウモロコシだ。かつては牧草を食む乳牛からとられていた牛乳やチーズやヨーグルトも、いまでは屋内で一生機械につながれトウモロコシを食べ続けるホルスタイン牛から来ている。
加工食品の場合、トウモロコシはさらに複雑な形で登場する。たとえばチキンナゲットは、トウモロコシを積み重ねてつくった代物だ。まずトウモロコシを食べる鶏の体は、当然トウモロコシでできている。ほかの成分の大半も同様だ。つなぎは加工コーンスターチ、衣はコーンフラワー、揚げ油はコーン油。膨張剤にレシチン、モノグリセリド、ジクリセリド、トリグリセリド。美味しそうなキツネ色に仕上げる着色料や、揚げたて風味を保つクエン酸。そのすべてが、見ただけではわからないが、トウモロコシからつくることができるのだ。
..............食品業界は、現代の食生活は素晴らしい多様性に富んでいるかのようにうまく錯覚を起こしている。ところが、この多様な食品のほとんどは、まったく同じ植物から抽出された分子が組み立てなおされたものなのだ。』
私たちの食生活は深いところでどのようになっているのか?
今60歳を過ぎた私は、旧来からの食生活から、現在のワールドワイドな食生活へ僅か1世代の間に大きな変化を体験しました。このことも踏まえて、また私の生業からの関わりも踏まえて考えなければならないと思います。